● RCEPの基本概要
RCEP(地域的な包括的経済連携協定)とは、日本・中国・韓国・ASEAN諸国など15か国が参加する世界最大の自由貿易協定です。2022年1月に発効し、関税削減や貿易ルールの統一を通じて、アジア太平洋地域の経済連携を強化しています。
●RCEPが中国輸入貿易に与える3つのメリット
1. 関税の削減・撤廃
中国からの輸入品の90%以上が関税撤廃の対象(例:電子部品、機械、衣類など)
従来より低コストで輸入可能に(例:自動車部品の関税が5%→0%に)
2. 原産地規則の柔軟化
これまで「完全原産」のみが対象だった特恵関税が、RCEP域内の材料を使用した製品にも適用可能に
→ 中国で加工した商品でも、日本やASEANの部品を使用していれば関税優遇を受けられる
3. 手続きの簡素化
電子化による書類提出の効率化
通関時間の短縮(特に農産品・生鮮食品の輸入で有利)
●注意点
HSコードの正確な確認が必要(品目ごとに規則が異なる)
原産地証明書の取得が必須(輸出入時に提出)
RCEPを活用すれば、中国製品の輸入コスト削減&スピードアップが実現します。詳細は税関や専門家にご相談ください!
●中国製品輸入でRCEPを最大限活用する方法
RCEP協定に基づく特恵税率を適用して貨物を日本に輸入するためには、大きく3つの条件があります。それらに加えて、積送基準を満たしていることも必要となります。
��条件1.日本に輸入する貨物について、RCEP協定の特恵税率が設定されていること
貨物のHS番号及び統計細分から、実行関税率表で確認することができます。
HSコードについて、日本税関サイトで参考できます。
https://www.customs.go.jp/roo/origin/rcep1.html
��条件2.RCEP協定締約国内で生産された貨物がRCEP協定上の「原産品」と認められること
原産品であると認められるためには、貨物が次のいずれかに該当することが必要です。
(a) 完全生産品
(b) 原産材料のみから生産される産品
(c) 品目別規則を満たす産品
https://www.customs.go.jp/roo/origin/rcep2.html
品目別規則を満たさない場合でも、次の規定を満たすときは、原産品と認められます。
・累積
・僅少の非原産材料
https://www.customs.go.jp/roo/origin/rcep2_1.html
��条件3.必要な書類を作成又は準備し輸入申告時に税関に提出すること
原産地証明の方法により提出する書類が異なります。
https://www.customs.go.jp/roo/origin/rcep3.html
��直接積送(積送基準)
RCEP協定上の原産品が日本に到着するまでに、原産品としての資格を失っていないかどうかを判断する基準です。
https://www.customs.go.jp/roo/origin/rcep4.html
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